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auのPonta提携から見るKDDIとロイヤリティマーケティングの未来

雑記

2019年12月16日、KDDIはPontaを運営するロイヤリティマーケティングの株式を三菱商事から20%取得。さらにローソンの株も2.1%取得し、auPayのインセンティブをauWalletポイントをPontaにする事を発表した。

これにより、auIDとPontaIDを連携・統合させ、ポイント・決済データを活用したデータマーケティングを推進していく事になる。

各社ニュースによってこれらの事実は理解出来るだろうが、大半がKDDI視点だろう。

ローソンでPontaが使えるがKDDI?とイマイチよく分からない人も多いであろう事から、このKDDI、ローソン、Pontaの関係とこれからについて解説していく。

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KDDIとローソンの関係

一番わかりやすいローソンとの提携から片付けよう。

基本的に携帯キャリアは土管屋と言われるインフラ企業で黒子の役割だが、MVNOが現れた事による価格競争、人口減少していく日本において、別の収益モデルを確立させる必要がある。

「コンビニ」は非常にユーザー接点の強い業態であり、通信以外のサービスを伝えにくい事業者からすると魅力的な市場。

ローソンは、FamiPay、セブンPay/nanacoを持つ競合から見ると独自マネーの無いコンビニ。

他2社と違い、あえて囲い込みを行わないオープン化戦略によって、どこよりも早くマルチポイント化し、多くの決済手段を取り入れてきた。

とはいえ、これからは限られたスペースで「みんなのコンビニ」になっていては勝てない。個人レベルにまで落とし込んだデータマーケティングが必須となってくる。

スーパーバイザーが自分のノルマ達成のため勝手におでん発注している場合じゃないのだ。

Pontaで実現出来なかったOne to Oneを実現するため、KDDIの力を借り、PontaとauPayを活用していく。

では、ローソンはKDDI傘下となるのかといえばそんな事はなく、そもそも、ローソンはKDDIより先にドコモが2.09%の株式を取得しており、dポイントが貯まり・利用出来る先だ。

KDDIがローソン株を2.1%取得した理由は、ロイヤリティマーケティングほど積極的な理由ではなく、ドコモ同等以上に資本を入れておき謀反を起こしにくくするためだろう。

一方で、11月からはファミリーマートでもdポイントが使えるようになり、大々的なキャンペーンを実施している。

ファミマでdポイント20%還元。年末のコンビニ利用はファミマで決まり
...

 

携帯事業者にとって、コンビニは1社に絞って深い協業する先では無いようだ。

また、コンビニ側からしても、携帯キャリアと心中したくはない。

ローソンからすると、ドコモとは今後もd払い、dポイントを使って。KDDIとは、auPayとPontaを使って携帯キャリアが原資負担してくれるキャンペーンに乗っかりながら、スペースやクーポンを提供してユーザーを来店促進させ、アップセル、クロスセルができればよい。

その上で、キャリアのID、決済、通信を活用して完全キャッシュレス月3000円でコーヒー飲み放題のサブスクとか、イートインスペースを改装したセキュアなWiFi、店内コピー機をプリンターとして使えるミニコワーキングスペース等店頭オペレーション無しの新たなモデルが実現出来るかもしれない。

auPayとPontaの補完関係

auPayはその名の通りau(=KDDI)が始めた決済サービスだ。

元々「auWallet」として、携帯料金の一部がポイントとしてチャージされ、MasterCard網を使ったプリペイドクレジットカードとして利用する事が出来た。

PayPayを筆頭とするコード決済が加熱する中、KDDIもその波に乗る事になる。

ここでベンチマークは携帯キャリアになるわけだが、ソフトバンクはPayPayとTポイントを持っており、ドコモはd払いとdポイントを持っている。これからMNOとなる楽天も、楽天ペイと楽天ポイントがある。

dポイントと楽天ポイントは「ペイ」の支払い充当も可能。

Pay時代の期間限定ポイントの正しい使い方
...

1位を独走するPayPayと2位のLINE Payは親会社の経営統合。むしろNo1共通ポイントすらいらないと順次TポイントをPayPayボーナスに移行している。

そんな中、auPayは8月29日にau利用者以外も使えるようオープン化をはかるが還元するポイントサービスが魅力薄。

意識せずポイントが溜まっている既存auユーザーならともかく、新規ユーザーがわざわざ利用先の少ないauPayを使う理由がなかった。

そこで、ユーザーが8900万人いて、採用企業も多いが決済手段を持たないPontaとの提携が持ち上がったようだ。

楽天と協業していくのではなかったのか?

元々楽天と提携していたKDDIがPontaを選ぶのは業界でも意外との声があったようだ。

確かにKDDIは楽天と提携したが、それはKDDIが通信分野で強力する見返りに、始めたばかりで弱いPay開拓営業とEC分野で協力してもらうためだ。

ドコモ、つまりNTTグループはNTT-XやひかりTVショッピングとたいしたECはもってないがAmazonと急接近しているし、d払いやdカードはそれなりに市場に受け入れられている。

ソフトバンクはYahoo!ショッピング、PayPay、Yahoo!カード。今後はLINEも加わり非常に強い。

こうなると、バッティングが比較的少なく、ドコモ、ソフトバンクと戦うには楽天と組むのが最適と誰でも判断するだろう。

しかし、楽天にauPayのアクワイアリングをやらせているという事は、どれだけ広げられるかは楽天のさじ加減次第。ここで、楽天ポイントを選んでしまうともはやauPayは楽天ペイと差がなくなってしまい、実質楽天Payに取り込まれる事に繋がる。

さすがにそこは避けたかったようだ。

https://japanese.engadget.com/2018/11/01/kddi-e/

三菱グループと仲の良いKDDI

歴史を35年ほど遡る事、1984年。KDDIの前身である第二電電は、京セラを筆頭に、三菱商事出資の元生まれたNTT対抗企業だ。

その後、KDD、IDOと合併し三菱の血は薄まる事になるが、2000年以降、KDDIは三菱東京UFJ銀行と共同でじぶん銀行を設立。MUFGグループのカブドットコム証券もauフィナンシャルが49%出資しており、三菱グループと良好関係にあるといえる。

財閥解体によって独自運営をしており、表立った協力関係が見えにくい三菱グループだが、三菱金曜会でつながっており絆を大事にしている事がわかる。

三菱グループの最高決定機関「金曜会」の知られざる権力構造と裏序列
売上高の合計が優に50兆円を超える日本最大のコングロマリット、三菱グループ。凋落説もささやかれる中、それを物ともしない巨大な「三菱経済圏」を築いている。なぜトップに君臨できるのか。その秘密に迫るため丸の内の“奥の院”を徹底取材した。

一方のPontaを運営するロイヤリティマーケティングは元々三菱商事の100%子会社として立ち上がった会社であり、色々なところから出資を受けつつ現時点でも三菱商事が筆頭株主となっている事からも今回の提携は納得がいく。

2016年に子会社化したビッグローブの子会社。つまりKDDIの孫会社にポイント交換サービス「Gポイント」を持つジー・プランがあるが会員数や知名度の低さから採用の土俵には乗らなかったようだ。

これは、auWalletプリペイドカードの裏側をウェブマネーにやらせて思ったように成功しなかった事も関係しているかもしれない。

ポイントサービスの厳しさ

ツタヤを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営する実質日本初の共通ポイント「Tポイント」に対抗すべく、2008年三菱商事出資の元ロイヤリティマーケティングが立ち上がり、2010年から「Ponta」が始まった。

Tポイントが1業種1社のリーディングカンパニーと組んだのに対し、Pontaは2番手・3番手の企業に採用され、順調にユーザー数、採用企業数を伸ばしていく。

しかし、しばらくすると、今まで100円で1ポイントつけていたのが200円で1ポイントになる等ユーザー向けの改悪が続いた。

TポイントもPontaも、ポイント運営事業で利益を出さなければならないため、採用企業が1ポイント発行するのに3円取っていた。

今まで自社ポイントは失効による退蔵益もあったが、共通ポイントを採用するとポイント発行時点で費用発生するため採用企業のポイント負担は独自ポイントの3倍以上になったのだ。

また、ポイント費の高さと、サービスコンセプトから航空マイル等ごく一部を除いて他社ポイントとの交換は行わなかった。

※Tポイントはサービス開始初期と、Yahoo資本が入った時のYahoo側の強い意向によって一部交換出来る。また、Ponta直接ではないが、リクルートポイントを介してPontaに交換する導線は現在も存在する。

実態の無いものを300%で売れるのだからさぞかしポイント会社は儲かっただろうと思いきや、事実儲かっていたが、あまり利益を投資出来ない状況に陥った。

電子マネー等は金融庁が管轄して法整備されているが、ポイントというお金っぽいけどお金ではないものは法律の間にあり管轄する省庁も決まっていなかった。というか今も決まっていない。

例えば1兆ポイント流通している企業が現金は3000億円しか無いとして、法整備され、消費者への資金保全のため、流通ポイントの50%を金融庁に供託しろ。となった場合、1兆の半分、5000億円を供託しなければならないが現金が無い。

となれば期日までに供託されず、業務停止命令。当然銀行や取引企業が助ける事になるが、そうなると経営を乗っ取られる可能性がある。また、ポイントサービスが止まってしまえば不信感が募り、利用者はサービス再開と共に溜まっているポイントを使い切ろうとする。そうなると利用企業へ支払いが発生し、黒字倒産もありえる。取り付け騒ぎになるわけだ。

そういう事もあって、発行規模がそれなりにあるポイント事業者は各社、ポイント発行額×n%を独自に引当処理して塩漬けにせざるをえない。ちなみにそれで共通ポイントよりも早くから困っているのが永久不滅ポイントを運営するセゾンだ。

なので、大半のポイントは、「最後にポイントが増減した日から1年間」など、実質無期限ルールにしている。

TポイントもPontaも数年前まで次世代マーケティングツールとしてもてはやされたが実態は個人情報保護の兼ね合いもありたいしたデータ活用も出来ず、ただただ高いポイントとして、ドトールやヒマラヤ等離反する企業も現れてきた。

Webをリクルートに取られたPonta

TポイントもPontaも主戦場はリアル店舗だったが、ECでの買い物が一般化し、1ポイント貯めるためにポイントカードを出すのが面倒というユーザーも多く現れた。

2013年、TポイントがYahoo!と提携し、Yahoo!ショッピングで貯まるポイントがTポイントとなった。

それに対抗する形で2014年、リクルートがロイヤリティマーケティングに出資。じゃらん、ホットペッパーのポイントをリクルートポイントに統合した上で、最終的にPontaに統合していく事が発表された。

ID連携で無理があり、何度か延期の末、2016年2月にようやく両IDが連携出来るようになった。

元々ロイヤリティマーケティングはPonta.jpというオウンドメディアを持っており私も寄稿した事もあるのだが、リクルートの資本が入り、Webは我々がやる。との事でPonta.jpを廃止し、リクルート運営のPonta Webとなった。

しかし、あまりうまくいかなかった。元々リクルートは営業会社であり、さほどWebに強いわけではない。

人材業界売上1位のリクルートHD(リクルートエージェント)もホットペッパービューティーもグルメもサービスやUIが良いというより、圧倒的な営業力で取り扱い件数が多いから選ばれているだけだ。

Ponta Webになってから、Pontaポイントがリクルートの特定サービスでしか使えない期間限定ポイントに汚染され、本当のポイントが何ポイントあり、いつ失効するのか非常に分かりにくくなった。

ロイヤリティマーケティング主導で露出出来るWeb媒体が無くなってしまった上、リクルートがうまくWeb活用してくれるわけでもなく、ますますポイント運用業務以外出来る事がなくなってしまった。

 

共通ポイント4強時代へ

そうこうしている間に、ドコモがドコモプレミアクラブをオープン化し、dポイントがスタート。楽天も、実店舗向けのポイントカードサービスを始めしばらく続いた主要共通ポイント2強時代が終わりだす。

Pontaの主戦場であったローソンがdポイントを併用採用。Netflix等の台頭によってゲオを含むレンタルビデオ店の衰退。

ドコモや楽天はポイント発行自体で利益を出す必要がないためTやPontaより安価にポイントを提供した。

Pontaは日本だけで事業拡張する限界を感じ、海外に活路を見出す。

実は、Pontaはインドネシアでも展開しているのだ。

しかし、それも必ずしも成功するわけでなく、比較的国民性の似ている台湾で提供していた「得易Ponta」は、HAPPY GO、UUPONといった現地の共通ポイントに勝てず2018年に終了している。

マレーシアは現地BONUS LINKと相互に現地でポイント利用可能としている。

あれだけ交換を認めてこなかったPontaが、後から出てきたdポイントと相互交換するまでになってしまった。

実際どの程度がどちら側に流れているかは不明だが、世の中の需要や利便性から考えるに、Ponta→dへの流れの方が多いだろう。

と、しばらく冬の時代を送ってきたPontaと出てきた大型提携話が今回のKDDIとなる。

 

KDDIとの提携でPontaはどうなるのか

まずは資本関係を見てみよう。

Pontaを運営するロイヤリティマーケティングの主要株主構成は以下。

・三菱商事 47.37%
・ローソン 20.00%
・リクルート 15.00%
・日本航空 15.00%
・ゲオホールディングス 2.63%

そして、三菱商事から約20%をKDDIが引き受ける事になる。

・三菱商事 27.37%
・KDDI株式会社 20.00%

・ローソン 20.00%
・リクルート 15.00%
・日本航空 15.00%
・ゲオホールディングス 2.63%

三菱商事が筆頭株主なのはかわらないが33%以下となるため経営上発言権は薄まる。

逆にKDDIは20%以上の議決権比率を持つため連結決算上は関連会社となる。そこのメリットデメリットからKDDI本体ではなく金融持株会社のauフィナンシャルホールディングスの資本をいれるかもしれない。

ポイント単体事業で利益が出すのが難しいのが見えた今、KDDI以外の企業が株主でいるメリットは薄く、逆にインセンティブ(ポイント)以外を持つKDDIは、発行原資を出す以上、自社のものにしたい。数年かけてKDDIの100%(か、それに近い)子会社になる可能性が高い。

その前段階でPontaとdポイント相互交換のラインは切られる事になるだろう。

KDDIは投資に積極的な会社だ。ビッグローブやJ-COM、最近ではAmazonからスピンオフした玉川氏が立ち上げたソラコムといった通信系はもちろん、レアジョブやnanapi、ルクサ等も買収している。資本参加も含めると書ききれない企業数となる。

※ちなみにレアジョブは2019年1年間で株価が12倍となり東証一部で一番上がり幅が高い銘柄となりそうだ。

その絵を描いた上で、auPayでの支払いでPontaが貯まり、PontaをauPay支払い充当出来るようにしていく。ロイヤリティマーケティングはauフィナンシャルホールディングスに取り込まれ、Pontaは「auポイント」となる。

ローソンの経営にまでは入る事はないだろうが、ちょっと前の言葉で言うO2O戦略を両社でやっていける。

ドコモがドコモ色を抑えるために「d」とし、KDDIもいっときはオープン化名称を「WOW」にしようとしていたが、結局現在は「au」集約に舵を切っている。どうも「au」ブランドを保持したまま、携帯・通信以外の領域に進出していこうとしているようだ。

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