戦後復興の中、1950年代に登場した家電の三種の神器は白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫だった。
64年の東京オリンピック前後には新三種の神器、もしくは3Cと呼ばれるカラーテレビ、クーラー、自動車となった。(自動車は家電じゃないけど)
その後も何度かマスコミやメーカーが新・新三種の神器として様々なものを上げてきたのだが思ったほど定着していない。
そして、最新の三種の神器は全自動洗濯乾燥機、食器洗い機、ロボット掃除機らしい。
今日はその中の一つ、食器洗い乾燥機、通称食洗機を購入したのでレビューしたい。
なお、自力で設置した際の記事はこちら。
私が購入したのはPanasonic NP-TA1-Wだ。
この記事を書いてから2021年8月時点で約3年が経ち、NP-TA4が最新機種。マイボトル等の筒状のものを洗いやすくするといったマイナーチェンジが入っているが今回の内容にそこまで大きな差はない。
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↓本編スタート↓
購入にあたって比較検討(当時)
後付の食洗機はパナソニックしか作っていないので以下から選ぶ事になった。(2018年9月当時)
2016年モデル→2017年モデルで内部構造を変更し、同じ面積でより多くの食器が入るようフルモデルチェンジしたのだが、現行機種であるNP-TZ300やNP-TH4、NP-TA4はマイナーチェンジでちょっとした機能差はあれど見た目や内容量はほぼ同じとなる。
なので、基本はレギュラーサイズの多機能モデルかシンプルモデル、
プチ食洗(コンパクトモデル)の多機能モデルかシンプルモデルの4種類から選ぶ事となる。
(↓2021年8月時点での商品に差し替え)
プチ食洗機は専有面積が一回り小さくなるが、洗える容量がレギュラーサイズの半分(50L→24L)になる。メーカーの写真のようにうまくギチギチに入れられる食器ばかりではないので意外と2人分の洗い物でも庫内いっぱいになる。
どうしてもプチ食洗機でないと置けるスペースが無い以外、レギュラーモデルを選んだ方が後悔しない。
さて、当時のレギュラーモデルの2つを比較に戻ろう。
違いは高温除菌とエコナビ、低温ソフトコースの有無。
2021年モデルだと80度すすぎやストリーム除菌洗浄等の機能が追加されている。
高温除菌やストリーム除菌洗浄をがなくとも洗い上がりに触るのを躊躇するほどの熱湯で洗浄するので十分殺菌されているはず。
エコナビで電気代を節約出来るようだが、乾燥機能を使わなければそもそも電気代は非常に安いので不要。
低温ソフトコースは標準の2倍の時間をかけて、本来食洗機対応出来ないものを洗えるコース。食洗機を買えば食洗機用の食器を買うようになるし、例外は手洗いする。
というか、その例外だけを抜き出して低温ソフトコースで洗うなんて面倒な事はまずしないので不要だ。
ちなみにプラスチック製タッパーは食洗機でも特に変形する事なく洗えている。
私が検討した頃は上位モデルにもなかったが最新モデルだと80度すすぎがある。通常すすぎは常温で行うところ高温で行うという事だ。
しかし、実際洗い終わってすぐに開くと食器は持てないくらい熱くなっておりわざわざすすぎを高温にする必要あるかな?と思う。
というわけで、レギュラーサイズのエントリーモデル。当時でいうとNP-TA1。今ならNP-TA4で十分と言える。
ただ、窓がないのでデザインは安っぽい。
食洗機のランニングコストが高い?
洗濯機は無くてはならないものだが、食洗機は無くても大丈夫なので検討しては購入を諦めた人も多いだろう。
しかし、実は手洗いより安いので長期で見ればお得なのだ。
以下はパナソニックが公開している手洗いと食洗機でかかる費用差(2~3人暮らしの場合)
https://panasonic.jp/dish/simulation.html#2_3family
食洗機メーカーが出している比較表なので話半分にした方が良いが、特に冬は冷水で洗う人はなかなかいないだろう。
こまめに水を止めるとなかなか暖かくならず水を使いすぎる傾向にあるので水道代に差はうまれそうだ。
実は食洗機の電気代の7割~9割は乾燥機能であり、オフにする事で激安になる。
初期設定では色々表示されるが「標準」(洗い・すすぎのみ)だけで良い。
一度設定すれば変更しない限り次回も標準コースとなる。
地域によって価格は違うが、メーカーの試算値では洗い・すすぎにかかる電気代はカタログ値で大体2円程度。実際にはもう少しかかっているだろうから5円としよう。
一方乾燥には12円~15円ほどかかる。
- 15円=ヒーター利用全額を乾燥の電気代と見た場合
- 12円=ヒーターのうち、上記実測3円程度をすすぎの湯沸かし用とした場合。
ただし、洗剤はメーカー例で提示されている1.6円/回ほど安くは手に入らない。
洗剤は頻繁にAmazonでセール価格になる
食洗機用洗剤は通常の洗剤より割高に感じる。
しかし、何故かAmazonで頻繁にセールになるので結果割安で購入出来ている。
食洗機の洗剤はタブレットが高いけど放り込むだけなので楽。
フィニッシュが一番有名だがこの時は60回分が348円で購入出来た。(5.8円/回)
食洗機用キュキュットは液体でワンプッシュを食洗機にかけるため回数で表現出来ないのだがこの時は81円で買えた。
今、急速に食洗機が広がっているせいか、メインの洗剤になるべく洗剤各社が結構頻繁に割引クーポンを発行している。
一番高いであろうフィニッシュタブレットで計算したところ、洗剤5.8円(通常価格12円)+電気代5円+水道2.1円で一回まわして13円(19円)程度となる。
鍋やフライパンは入らないので手洗いしながら食洗機に入るものは水でさっと流して放り込む。
特に食洗機はご飯粒に弱いので取り除いてから入れたい。
1日19円だと、年間7000円弱。
2人暮らしで晩ごはんの食器くらいしか洗い物が無いなら2日に1回でも良いだろう。これで大体年間3500円程度だ。(ヒーター代のかからない理論値&うまく洗剤を入手出来れば1600円台)
手洗いの水道代より安くなりそうだ。
また、乾燥を使わない分完了までも早い。
これは買う価値があると思った。
乾燥を使わない食洗機での実際の使い方
慣れないと難しいのだが、極力食器が重ならないように、だけど少しでも多く入れていく。
大きいフライパンは入らない。
だんだん学んで配置がうまくなっていくが最初は全然入らないと感じるだろう。
フィニッシュを一粒、
底に投げ入れる。(液体洗剤の場合もこの底に向かってワンプッシュする)
電源を入れ、標準だけ光っている事を確認し、スタートボタンを押す。
グイングイン言い出す。食洗機の前に立てばそれなりにうるさいが、アイランドキッチンの先のリビングでテレビを見ていて聞き取りにくくなる事はない。
よほど隣との壁が近く、薄くなければ深夜でも大丈夫だと思う。
排水が出るので設置して数回は問題なく排出されているか目視しておいた方がよい。
30分くらいで終わるので、出かける準備をする時に洗い始めて出かける時に完了出来る。
洗い終わるとピーっと音が鳴るので早めに開けて熱気を逃がそう。
中が高温なのですぐ乾くのだが、上記写真のカップに見えるようにくぼみがあると水たまりが出来てしまう。
特にタッパーなんかは縁に返しが付いているので水が溜まる。
軽く全体を揺らす事で溜まったお湯を落とす事が出来る。
開けた瞬間は熱気があがるが換気扇を回しておけば問題ないし、冬なら加湿になって良いだろう。
ここまでできれば後はしばらく放置しておけば乾いているし、軽く拭いてすぐ使う事も出来る。
ネットの評価で、乾燥機能を使っても構造上扉の内側に水が溜まりやすいと書かれていた。
実際結構水が溜まっているので何度か開け締めして角度をつけて水を落としてやる。
特に扉の下側は開くと上の扉と重なるため手入れが難しい。
基本的に頻繁に使っていれば熱湯によって煮沸消毒されるので気にしなくて良いが、たまにキッチンペーパーで拭いたり、乾燥機能を使って内部の水を飛ばすのも良いだろう。
まとめ
非常に楽でランニングコストも安い食洗機、導入してみてはいかがだろうか?
2019年2月時点で元サンヨーで現在中国ハイアール社の「アクア」も食洗機に参入している。
パナソニックよりコンパクトでデザインも良い。
また、なんと加湿器のように利用時に水を注ぐ事で、工事不要で使える食洗機も登場!
食洗機は熱湯をばしゃばしゃあてて洗うためある程度食器の隙間が必要なので大きさのわりにたいして入らない。私が買ったNP-TA1は6人用と書かれているが2人暮らしでも1~2日でいっぱいになる。
これよりコンパクトだとファミリーだと1日に複数回まわす必要がありストレスになるかもしれない。
普段どの程度食器を使うか確かめた上で購入しよう。
コメント
洗いすすぎが2円で済む訳ないだろ。
ふつうに考えると、洗いすすぎ14〜15円、乾燥1〜2円。
コメントありがとうございます。
私も調べるまでそういうイメージでしたが残念ながら食洗機の電気代の大半はヒーター(乾燥)となります。
ここでは電気代の話として大体2円程度と書いていますが、細かい数値を出すと以下となります。
洗い:(モーター)65W(50Hz)÷1,000x1h(54分)x27円=1.755円
乾燥:(ヒーター)1100W(50Hz)÷1,000×0.5h(30分)x27円=14.85円
消費ワット数:Panasonic公表値
電気代:Panasonic公表値:新電力料金目安単価27円/kWh(税込)〈家電公取協調べ〉
50W(東日本エリア)で試算。
もちろんカタログスペックと実際の費用に乖離は起きるでしょうがやっぱり圧倒的に乾燥代が占めています。
横からごめんなさい
パナソニックの食洗機は基本的に洗い行程では52度、すすぎ行程での最後の一回は設定によって60-80度までヒーターで加温し、お湯で洗うようです
なのでおっしゃっているような消費電力よりは大幅に多く使っていると思われます
私の実測ではスピーディーモード(運転時間30分ほど、すすぎ2回、すすぎ温度60度、乾燥なし)
をエコキュートから40度の給湯接続で大体0.4kwh程度使っていました
コメントありがとうございます。
なるほど。0.4kwhなら、東京電力-従量電灯B 第二段階料金で10.592円。
30分運転なので、半分の5.3円。
それくらいはかかっているかもしれませんね。
我家で実測するのは難しいのですが、色々ご意見いただいているので一部追記させていただきます。
0.4kWhというのは、この食洗機を一時間運転した場合の消費電力を表しているのではなく
今回の条件での運転一回につき、消費電力400Wの機器を一時間運転した場合と同じ量の電気を使ったという意味です
私自身物理はさっぱりなので上手く説明できないのですが、kWhという単位についてご自身で調べていただければと思います
ありがとうございます。勉強になりました。
「素人ですが間違ってますよ。でも説明できないので自分で調べてください!(キリッ」みたいなのにもちゃんとコメント返してて好感持てるわ。
何も調べず勢いで
ふつうに考えると、洗いすすぎ14〜15円、乾燥1〜2円。
とか書いて筆者に優しく論破されてて藁
ふつうに考えたら乾燥に金かかるに決まってるだろ
一人暮らししたことないこどおじかよ
エアコンや大型冷蔵庫、全番組録画機能など消費電力が高そうに思えて実際はそうでもないものって多いんですが、大半の「ブログ」が適当な情報で信用されなくなってるんでしょうね。
食器洗い機て 電気代や水道代 高いと 思っていました
感想を 使わないというのは いいですね
うちは 木造なので これをみて 買うことにしました
コメントありがとうございます。
電気代を意識して使わなくなるのは勿体無いので乾燥機能をオフにするのがおすすめです。
たまにカビ対策で内部乾燥させた方がよいですが。