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Google Nest Hub。まさに求めていた理想の”フォトフレーム”

家電
この記事は約12分で読めます。

2000年代に一世を風靡しかけてする事のなかったフォトフレーム。

写真を見るべくして見るPush型から視界に入ってくるというPull型にする画期的な製品で一時期SONY富士フイルム等大手メーカーが作っていたのだが用途が限られるためか爆発的人気になる事なく消えていった。

今まで私は3G回線を搭載したPhotoVision TVという製品をフォトフレームとして使っていた。

今回、ディスプレイ搭載スマートスピーカーGoogle Nest Hub(グーグルネストハブ) を「フォトフレーム」機能メインで購入したのでレビューしていきたい。

これ待ち望んでいた人私だけじゃないはずだ。

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一般化出来なかったフォトフレーム

2000年より前の写真といえば写ルンです等使い捨てカメラ。

24枚もしくは27枚取りで撮り直しは出来ず、現像するまでちゃんと撮れているか分からない。

フィルム代、現像代で2000円程度になるので貧乏学生が手軽に手を出せず、ハレの日用の家族の絆アイテムか、流行に敏感なイケてる女子大生、女子高生のコニュニケーションツールといったところだった。

ちなみに私は99年サンヨーから発売したデジカメDSC-X110を6万円で購入。
30枚程度撮影するとバッテリーが切れるし8MBのスマートメディアには30枚程度しか保存出来ず、デスクトップパソコンに保存しても友人に見せられないため超高いおもちゃでしかなかった。

2000年代、デジカメの低価格化、ガラケーカメラの高画素化によって写真は一般化したように思えたが、写真を撮る事自体を嫌う人が一定数いた。

合わせてインターネットが大衆化し、個人情報の概念が生まれ、ハローページも実質廃止され、mixiに自分の本名と写真を載せないし載せてる奴はヤバいナルシスト扱いされた。

それらはスマホと海外SNSの登場により海外文化が一気に押し寄せ自撮りも一般化した。

簡単に大量に写真が撮られるようになったが今度は見るのが難しくなった。

見るぞ!と思って見ないと見ないから。探すの大変だし。

結局子供が生まれるとスタジオアリスで撮影して、物理的な写真を部屋に飾るという90年代から変わらぬ写真の見方しか出来ない。

そこでフォトフレームが三種の神器に入ってもおかしくなかったのだが、写真を入れる煩わしさ(基本的にSDカード経由)、1日の大半はフォトフレーム見ないのにずっと光ってるという不経済。ネットワークにつながないスタンドアロン機が基本で写真以外に表示出来るのがカレンダーくらいしかない。

同棲、新婚、子供のいる家庭、孫のいる祖父母の家がターゲットで流行を作る若者向け商品じゃないといった点でニッチな市場しかなく廃れていった。

ここ数年は中華系の製品しか見つからない。安いが発色に難があったり操作性がひどかったりとGo ProクローンといえばMUSONのような決定版は出てこなかった。

PhotoVision TV 202HWとは

PhotoVision TV(フォトビジョン ティービー) 202HWというソフトバンクのフォトフレームは今までのフォトフレームのデメリットを取り払った製品。

PhotoVision TV 202HWは2012年にソフトバンクから発売された9インチ液晶のフォトフレームで3G回線を搭載し、画面上で写真や日付と時刻、天気予報を表示でき、防水で地デジ(フルセグ)も見られる当時としては画期的なデバイスだった。

▲いくつかモードがあるが、写真と日付、現在時刻と今日から4日分の天気と最高気温・最低気温、天気予報が表示出来る上記画面がお気に入り。

私は洗面所に設置し、朝顔を洗う時と風呂上がりに天気を確認するのが日課としていた。

また、撮りっぱなしになりがちな写真をメールでフォトフレームに送る事で6秒毎にランダムで表示してくれる機能も気に入っていた。

しかも人感センサー搭載で、一日の大半である洗面所に誰もいない時は消灯してくれるので微々たるものだが電気代やディスプレイの焼付き等を気にしなくて良いのが精神安定上ありがたい。

便利なだけでなく不満もあった。

写真をPhotoVisionに送るには指定のメールアドレス宛てに送るのだが、半日くらい届かない事がある。

また、正しい向きで送ったはずなのに180度反転して表示される事がある。

まず、画像は順送りかランダムかを選べるのでランダムにする。次々見ていきたいので最短の6秒切り替えを選ぶ。

さっきの写真なんだっけ、もう一度見たい!とか、今の写真逆向きになってるから修正したい!と思って戻るボタンを押しても、戻る画像もランダムなため実質戻る事は出来ない。

操作性に難があり画面はタッチ操作が出来ず、画面下をタップすると浮き上がってくる操作ボタンを使って操作する必要があるのだが、メニュー階層が分かりにくく、タッチの効きが悪いのに5秒くらいでTOPに戻ってしまうクソUIだった。

間違えて送った写真を消したり、逆向きになってしまった画像を回転するくらいしか使う事ないのだが。(これも回転させたのに何故かまた逆向きに戻っている事が多くルールが分からない)

致命的なのがLTE(4G)から5Gへの移行が迫る2019年にもなると3G回線の帯域が減ってきているのか、電波を受信しない事が増えてきた。電波を受信しないと天気が表示されなくなりデカデカと「3G回線に制限があるため天気を表示出来ません」と表示される。

その3G回線を使うためフォトビジョンバリュープラン(月額890円)が必要となり、解約すると画面に帯が入り実質使えなくなる。年間1万円だ。

改造する事で3G回線がなくともTVをフル画面で見られるように出来るのだが、私の使いみちには適応しない。

TVの機能は洗濯機をまわした後、干している間たまーに使っていたが必須ではなく、WiFiで天気情報を取ってきてくれるフォトフレームを探していたのだが、天気予報表示も、フォトフレーム自体需要が少ないようで新製品が出ず結果PhotoVisionを6年使い続ける事になった。

なお、2015年にはスマホ連携機能がついたPhotoVision TV2が発売され、今も現役だがやっぱり3G回線であり、独自アプリも19年11月30日で配信終了となる。

 

Google Nest Hubは次世代のPhotoVision TVだ!

Google Nest Hub(グーグル ネストハブ)は、Googleからリリースされた、7インチディスプレイ搭載のスマートスピーカーだ。

最新デバイスだが、1.5万円程度と比較的安価。

ん?スマートスピーカー?Amazon Echoみたいな?商品違うくない?と思いそうだが、Nest Hubは今までの商品の中で一番Photo Visionに近く、PhotoVisionのデメリットが解消されている。

9インチから7インチにサイズダウンしたが、PhotoVisionでは左画面に時計と天気予報を表示させていたので使えていたのは5インチ程度の正方形。一般的な4:3の写真をアップすると左右もしくは上下に帯が入って結果4インチとスマホレベルの大きさでしか表示されなかった。(もちろん設定で写真を全画面表示に出来たが天気情報が見られなくなる)

一方のNest Hubは時間と現在の天気アイコンを左下に表示した状態で全画面写真を表示してくれる。

画面は16:9のため、4:3の画像を上げると上下が切り取られ、全画面表示となる。

縦画像は2枚一気に表示してくれる。その場合も上下が切り取られる。

1280×600と今どきのタブレットと比較すると解像度は低いが、そもそも見る位置が違うため粗さは気にならない。まぁ、PhotoVisionが800×480(写真に使われるのは480 x 400程度)だったのでどうしてもそこと比較して甘い評価となってしまうのだが。

PhotoVisionより劣る点

Nest hubはスマートスピーカーなので、「何かあれば聞け」というのが基本スタンス。

なので、写真と同時に表示出来るのは現在時刻と超シンプルな現在の天気情報のみ。

PhotoVisionTVであれば左半分に4日分の天気と温度を知る事が出来る。

とは言え、あれが見たいのに!と思ったらそれをそのまま伝えれば良い。

あれ?今日何曜日だっけ?と思ったら、「OK, Google 今日は何曜日?」と聞くと教えてくれるし、「明後日の天気は?」とか、「明後日の夕方の天気は?」と聞くと細かい事を教えてくれる。

PhotoVisionにも無いが、ライバルのAmazon Echo Showにあるものとして「カメラ」が付いてないのだが、私の場合洗面所という風呂の脱衣婆を兼ねたところに設置するのでむしろ無い方が良い。ただ、多くの人がないよりある方が良いと感じるだろう。

テレビが見られない/防水じゃない

あまり使ってなかったと言ったが、実際テレビを見られると便利だ。

面白いTV番組を見ているが洗濯物を干さないといけない時に切り替えたり、場合によっては防水なので風呂に持ち込んで見る事もあった。

もっとも、コンセントから抜くと30分程度で電源が切れる程度のバッテリー(多分ヘタっている)なのでまともに見るのは難しいのだが。

私は、風呂用に防水タブレットを購入しており、YouTubeやAmazonビデオはもちろんnasne経由でTVも視聴可能だ。

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人感センサーが無い

私が結構重要視しているのが人感センサーだ。

正直フォトフレームを見ている時間なんて1日で数分を数回。それ以外の23時間以上は見ていないわけで電気代や光源の寿命を考えると消えていてほしい。

Nest Hubには残念ながら人感センサーは無いが、画面上に周囲光EQセンサーがあるため暗くなれば暗く。真っ暗なら時計となりほぼ消灯する。

スマートスピーカーなのでつねにスタンバイ状態ではあるが、一番懸念である画面に関しては私の中では合格だ。

Google Nest Hubセットアップ

Nest Hubの電源を入れると、Google Homeのスマホアプリをダウンロースするよう促される。

Google Home

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Google Homeアプリを起動すると「家の選択」という謎の選択をさせられるが、はじめての場合「他の家を作成」しか無いので選択。

家の名前は「田中家」とか適当で良い。実家や別荘等複数の家を管理出来る作りのようだ。

家を作成すると、NestHubが見つかり、デバイスのセットアップを促される。

 

設置場所を聞かれる。私は洗面所だがなかったので「部屋の追加」で作成した。

面倒なら適当に選んでも良いだろうが、数年後スマートスピーカーが超低価格化になり、5個セット1万円とかで各部屋に付けるのが一般化する可能性もあるので一応ちゃんと設定しておいた方が後で困らないかな。

 

複数の人が使う場合、Voice Matchで自分の声を認識させる事でカスタマイズ可能。

例えば私と妻両方の声とGoogle IDを登録しておけば「職場までの時間教えて」と言ったら違う結果が出るように出来るのだろう。

 

音楽サブスクリプションメディアを追加可能。

最近和解したとは言えAmazon Musicはかけられない。とりあえずSpotifyだけ連携しておいた。

Google Duoを設定すればNest Hubを介して家にいる人と会話出来る機能のようだが、まだ日本では使えないらしい。

これでセットアップは以上となり、いくつかの使い方説明が流れ完了。

活用例

いくら家族しか見ないといえ、スマホ並の個人情報がNest Hubで見られるのは問題だ。

共有アカウントを作るか、Googleサービスの共有機能をうまく使う事で適度にプライバシーを保ちながらサービスを享受出来る。

共有フォト

Google Photoを使っている前提だが、Nest Hubに表示したい写真を入れた「共有アルバム」(私はNestHubというアルバム名にした。)を作り、家族のアカウントと紐づけておこう。

 

Google Homeアプリを開き、Nest Hubを選択。続いて「フォトフレームを編集」をタップ。

 

Google Photoをタップ。(なお、この画面に写っていないが下部に「スライドショーの速度」がある。おすすめは5秒)

先程作った共有アルバムを選択。

後は、任意のタイミングでGoogle Photoアプリの共有アルバムに写真を追加していけばGoogle Homeアプリを開かなくても更新される。

 

私はGoogle Photoアプリで写真を自動バックアップしているためローカルの写真を選ぶ感覚でNestHubに入れられるのでむちゃくちゃ便利。

良い写真なのに暗い!という時、わざわざ画像処理ソフトで編集してアップし直すのは面倒だろう。

Google Photoアプリから暗い写真を選択し、下にあるバーをタップ。

明るさ等変更すれば、Nest Hub上でも自動反映され見やすくなる。

 

デメリットというか残念な点は、家族が入れた写真は本人以外削除や明るさ等の変更出来ない事。

共有スケジュール

私は元々家族用の共有Googleアカウントを作成しているが、わざわざ作成せずとも、共有スケジュールを作って家族のアカウントを紐づけておくだけでよい。

画面を右から左にスワイプすれば最新の予定を教えてくれるので便利。

金曜の風呂上がりに「あれ、明日なんか家族の予定あったっけ?」という時に使っている。

スマートスピーカーとして様々な機能

当たり前だがNestHubはスマートスピーカーなので、聞けば色々教えてくれる。

東京駅から渋谷駅までの行き方を聞けば山手線より時間のかからない地下鉄での行き方が出てくるし、

Youtube MusicやSpotifyなんかも聴ける。

もちろんYouTubeも見られるぞ。

ただし、キーボードは搭載していないので細かい修正は苦手。

まとめ

Google Nest Hubは2019年の技術を盛り込んだ待望のフォトフレームだ。

2012年発売のPhotoVision TVの様々な弱点を克服している。

もちろんスマートスピーカーとしても便利で、私はAmazon Echoを持っており、明日の天気、スマートリモコンを介したTVのCM飛ばし、シーリングファンのファンをオンにする、Amazon Musicなんかで使っているが、乗換案内や天気、スケジュールを視覚的に見られない事や次の曲が分からないといった不満があった。

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もちろん、Echo Show、Echo Show5といったモニター付き製品もある。

特にGoogle Echo Show5はスマホサイズのモニターとはいえ1万円を切るお手軽価格。

しかし、フォトフレームとして使うには、スマホで取った写真を無制限でバックアップ可能なGoogle Photoと組み合わせるのが最高に相性が良いのでGoogle Nest Hubに軍配があがるだろう。

また、Amazonでは出来ない事、Googleでは出来ない事各々あるので、両方持つ事でそのデメリットが払拭出来るのも良い。

家電量販店でも販売しているのでフォトフレームに興味を持っている人、画面が付いたスマートスピーカーがほしい人は見に行ってはいかがだろうか。

コメント

  1. ぎろっぽん博士 より:

    お忙しいところすみません。
    「もちろんnasne経由でTVも視聴可能だ。」
    とありますが、具体的にどのような設定が必要でしょうか?

    • KeisukeN より:

      コメントありがとうございます。
      「風呂用に防水タブレットを購入しており、YouTubeやAmazonビデオはもちろんnasne経由でTVも視聴可能だ。」
      の部分ですね。

      Google Nest Hubでテレビは見られないが防水タブレットを使えばテレビを見られるという話です。
      以前使っていたフォトフレームは防水かつフルセグだったのでその点Google Nest Hubは負けているが、風呂で映像見たいなら防水タブレットを使った方がテレビだけでなくYouTubeやHulu等自由度が増すので別で持ちましょう(私はそうしています)という話でした。

      • ぎろっぽん博士 より:

        ご返信ありがとうございます。
        仰られる通り完全に読み違えておりました。

        もしもGoogle Nest Hubにてnasne経由で視聴可能な方法が見つかりましたら、記事化いただければ幸いです。

        • KeisukeN より:

          Nest hubのOSはAndroidベースだとは思いますが独自ですのでアプリを入れられないですが
          スマホのDLNA対応アプリがGoogle Nest Hubにキャストできれば見られますが、TV録画はDRMによる著作権保護機能があるのでなかなか難しそうです。
          以下のブログ記事を見るとDIXIM CATV Playerを使ってNest Hubでミラーリング再生出来たようです。

          https://www.ultra-b.com/archives/1806