1900年代後半に映画で描かれた”近未来“は、車が空を飛んだり、宇宙旅行してたり、瞬間移動装置があったりしたが、それから数十年経って近未来になった今もほとんどの事は実現していない。
いや、一つあった。声で家電を操作する近未来だ。
以前紹介したAmazon Echoは面白いのだが単体では出来ることが限られる。
しかし、スマート家電コントローラーと言われるWifi接続可能な学習リモコンがあれば声でテレビやエアコンを操作する近未来を感じる事が出来る。
今日は、Amazon Echoが家に届いた2時間後にはポチっていたスマート家電コントローラーを使って出来る事をお伝えしたい。
スマート家電コントローラー
スマート家電コントローラー(WiFiリモコン)は元々は外出先でスマホから家電を操作するものだったが、一部の機種はスマートスピーカーと接続する事で声での操作も可能となった。
これから買うならスマホ(外出先)からもスマートスピーカーからも操作出来るリモコンを買う事をおすすめする。
私が買ったのは、ラトックシステムのRS-WFIREX3だ。
後継機種、RS-WFIREX4が発売されている。RS-WFIREX3と比べ、小型軽量化し、白色で壁に取り付けても目立たない。赤外線到達距離が30mと、1.5倍になった。
ただ、普通に家で使う分にはRS-WFIREX3との差はほぼ無い。新バージョンを購入した方でも以下のレビューは役に立つ。
私はひかりTVショッピングのポイントが全額払い出来るだけあったので購入した。
これと迷ったのがsRemo-R。8/10に新機種が出るからと3,980円(税抜)に値下げしたのでものすごくコスパが良いのだ。
新機種の sRemo-R2はデザインそのままで、外からスマホで家電を操作するのを簡単にしただけ。価格差が700円程度なので新機種でも良いと思うし、旧機種もネット上に設定方法はたくさん紹介されている。自分でルータの設定自信があるか、スマートスピーカーからの音声操作しかしないのであれば旧機種で良いだろう。
※旧機種も新機種も、新機種発売後値上がりしたので注意。
RS-WFIREX3を選んだ理由
直前までコスパの良いsRemo-Rを買うつもりだった。
しかしスマホアプリのUIが使いにくいという声が多く日本企業でこまめにアップデートに対応するラトックシステムのRS-WFIREX3の方が安心だと思ったからだ。
どちらも温度、湿度、照度センサーを内蔵している。
これにより外出先でも設置箇所の状態がわかるので、ペットを飼っている方は室内温度が28度を超えたらエアコンを入れてあげる事や、逆にエアコンや電気消し忘れた気がすると外出先で思った時に確認する事が出来る。
しきい値を超えると自動で家電をオンにするといった自動化は両方とも可能だ。
sRemo-Rの優れている点
操作性の評判からRS-WFIREX3を買ったが、もちろんsRemo-Rの方が優れている点もある。
sRemo-Rは温度、湿度、照度の過去履歴も見られるようだが、RS-WFIREX3は今現在しかわからない。
また、sRemo-RはIFTTTに対応しておりカスタマイズ性が高い。
ただ、そこまでの機能が必要か?と思うし、IFTTTって何?って人には不要なので私は重要視しなかった。
明日の天気が雨ならGoogleカレンダーの翌日8時に「傘を持て」と登録出来るといった具合。
これにsRemo-Rが対応したので、17時になったら照明を付ける といった事が設定出来る。
RS-WFIREX3を設置する
小さいと聞いていたが想像の2まわり以上に小さかった。
ちょうどよい比較対象を探して見つけた羊羹と電池。直径6.4cmだ。
水平方向に360度。垂直方向に180度赤外線を飛ばす事が出来る。
つまり、本体裏側以外の半球が対応エリアとなる。最大20m飛ぶとの事なので途中に障害物がなければ部屋の端に設置しても問題なく使えるだろう。
スマホアプリをダウンロードし初期設定
RS-WFIREX3に限らず、この手のコントローラーは学習リモコンの赤外線送信部を切り取ったものなので、制御するためのソフトやボタンが必要となる。
App StoreやGooglePlayでラトックシステムズで検索すれば出てくる。
ここでやる事は、家電リモコンサービスを利用するための新規会員登録、
端末本体のWiFi接続を行う。
私の場合はファームウェアのバージョンアップが入ったりしたがガイダンスにしたがって進めれば問題ない。
[重要] 家外設定が鬼門
外出先から利用する他、スマートスピーカーから利用する場合も家外設定をオンにする必要があるのだが上手くいかなかった。
WiFiルーターによってはセキュリティー対策のため閉じてあるポートを開ける作業が必要となる。(大体閉じてある)
IO DATA製ルータの場合
IO DATAのルータも必要なのだが管理画面に入ってもポートを指定するところが見つからなかった。
192.168.0.1 がよくあるルータのIPアドレス。
IDやPasswordは初期値では admin や 何も入れないでログインボタンを押せば入れる事が多い。
確実なのは、自宅ルータの型番を調べてネットで「(ルータの型番) 管理画面」で検索すればメーカーページ等での説明が出てくるはずだ。
結局、IO DATAのルータの場合はダイナミックDNS(iobb.net)に繋ぐ(登録する)だけで解決した。
NEC製ルータ Atermの場合
この記事初稿を書いて1年弱、4年ほど使ったIOデータの無線LANルータが不安定になってきたので、2019年7月にNECのAtermWG1200HP3に買い替えた。
そしたらやっぱり家外設定がオフとなっていた。
なお、そもそもWFIREX3は2.4GHzの無線にしか対応していない。今流行りのバンドステアリング(2.4GHzと5GHzのSSIDを同じにして端末-ルータ間で最適な電波を使う機能)は使えないので注意。
他のNEC製ルータでも同じ動作のはずなので以下を行おう。
まずはAtermの設定が出来るアプリをダウンロード。
もしくは、その無線LANルーターの無線LANにつないだ状態で192.168.10.1 にブラウザからアクセスすると管理画面が表示される。
IDは admin
パスワードは無線LANルータ裏の以下画像の赤色部分に書いてあるWeb PWを入力。
クイックWeb設定 → IPv4パケットフィルタ設定
対象インターフェイスを選択→ WAN を選択
優先度に適当な数字(私は20と入力)
送信元ポート番号と宛先ポート番号に 60001 ~ 60011 と入力して「設定」を押す
再起動するか聞かれるが、もうひとつ設定が必要なので再起動せずに改めてクイックWeb設定 → IPv4パケットフィルタ設定 に進む
続いて、プロトコル「UDP」を選択。
送信元ポート番号と宛先ポート番号に 50001 ~ 50003 と入力
これで「今すぐ再起動をする」を押し、再起動後、WFIREXのアプリ「家電リモコン」アプリを立ち上げ、「家外での使用を有効にする」 をオンにすれば成功するはずだ。
冒頭でsRemo-Rと新機種の sRemo-R2の唯一の差は「外から簡単につなげる」と書いたが、ネットワークに自信が無い人は躓きそうだ。
リモコンを登録する
国内主要メーカーのリモコンはだいたいプリインストールされているため選ぶだけだ。
また、同じメーカーであれば機種が違っても同じ信号使う事がほとんどなので、一番近い型番を選べば使えるだろう。
これでスマホからテレビやエアコンの操作が出来るようになった。
また、電源を刺してから30分経てば温度、湿度、照度がわかるようになる。
外からも確認可能なので最寄り駅についたら室内の温度を確認した上でエアコンの電源を入れておく事が出来る。(要家外設定)
Amazon Echoに接続
家電リモコンアプリからAmazon Echoで使いたいリモコンを選ぶ。
RS-WFIREX3は「スマートホーム」と「カスタム」両方に対応している。
「スマートホーム」と「カスタム」の違いは以下となる。
カスタムの方が様々な事が出来るが、「アレクサ、“家電リモコン使って”◯◯して」と言わないといけないのがやや面倒である。
しかもバグなのか、一度家電リモコンを使うと終了してくれず、延々と質問される事があった。
アレクサ、家電リモコン使ってテレビつけて
はい(テレビが付く)
アレクサ、家電リモコン使ってチャンネル5にして
はい。(チャンネル5になる)
(満足)
次は何をしますか?
え?アレクサ、もういいよ
音量を下げました。(音量下がる)次は何をしますか?
・・・(怖い)
音量を下げました。(また下がる)次は何をしますか?
アレクサ、終了して!
エアコンをオフにします。(エアコンが切れる)
おいおい、ディストピアかよ
と、完全に機械に乗っ取られてしまってかなり怖かったので出来る事は限られるがスマートホームで対応している。
スマートホームでは、照明はオン、オフ、明るく、暗くの4種類。それ以外の家電はオン、オフしか出来ない。
しかし、例えば照明リモコンを手動登録にして、テレビのオンとオフ、そして明るくに音量上げ、暗くに音量下げを登録する事は可能だ。
アレクサ、テレビ暗くして
といえば、音量が下がる。
ただ、私の繋いでいるYAMAHAのホームシアターバーは細かく調整出来るため、1つ上げ下げしたくらいでは大差ない。
だから音うるさいなと思ったら
アレクサ、テレビ暗くして
はい。(テレビの音量が1下がる)
アレクサ、テレビ暗くして
はい。(テレビの音量が1下がる)
アレクサ、テレビ暗くして
はい。(テレビの音量が1下がる)
とやらないといけないのでどう考えてもリモコン取りに行った方が早いし楽。
うまく工夫して、1回言えば2回音量ボタンを押す動作が出来るようにしたいが、もっと自由度高く出来るようAmazon Echo側のアップグレードを待ちたい。
ちなみに8/10時点でAlexaに教えてあるリモコン設定は以下となる。
- エアコン(家電) ー オン オフ
- テレビ(照明) ー オン オフ 音量+ 音量ー
- チャンネル(家電) ー オン(+1ch) オフ(-1ch)
- ファン(家電) ー シーリングファンのオン オフ
- ライト ー シーリングライトのオン オフ
- 電気 ー シーリングライト、シーリングファンのライト オン オフ
この「ライト」はいらないな。
9月21日時点ではさらに以下を増やしている
- (テレビの)一時停止(家電) ー オン(一時停止) オフ(再生)
- CM飛ばし(家電) ー オン(頭出しボタン) オフ(10秒戻しボタン)
ややこしいのが、シーリングライトは「全灯」「消灯」ボタンがあるのだが、シーリングファンのライトは「電源」ボタンなのだ。
だから、両方付いている状態で間違えて「電気をオン」にすると、シーリングライトは変わらず(全灯)、シーリングファンは電源ボタンが押され「オフ」になってしまう。
これはリモコンの仕様上どうしようもない。
一旦出来た環境をお見せしよう。
ぶっちゃけシーリングライトの電源ボタンは導線上にあり、同時にオンオフ出来るので音声操作は使っていない(9/21時点)
ちなみに上記動画、1年越しの2020年7月にこんなコメントもらったぞ。
特に笑える要素はないのだが、リモコンで出来る事を一通り設定した動画なので確かに音声の方が非効率な事も多い。
何を頑張るのかわからんが励まされた。YouTuberだと思われてる?
親へのプレゼントにも良いかも
これ、ビーズアクセサリーのデザイナーをしていて深夜にテレビ見ながら両手を使って細かい作業をしている母や一度横になったらまったく動かなくなる父に良さそうな気がするが、アフターサービスでイライラしそうで悩みどころだ。
まぁまずは興味持つかデモストレーションしてみるかな。
介護にも使えそう
幸いうちは両親とも元気だが、介護にも良いかもしれない。寝たきりでも声が出るならある程度自分で操作出来るのでちょっと音が大きいと感じているのにテレビの音量下げるだけのために呼ぶのがはばかられたりといった遠慮がいらなくなるし、介護者側もスマホから室温確認したり、起きているかを照度で確認したりと。
まだまだ発展途上の製品ではあるが、よりよい暮らしが出来るポテンシャルがある製品だと思う。
2018年12月4日追記:Siriに対応
RS-WFIREX3がHey, Siriの操作に対応との事。
もはやAmazon Echoはほぼ、TVとエアコンの電源オン・オフにしか使っていないのでiPhoneから音声操作出来るとなると、Echoいらん子になったんちゃうか?と思ってしまうけどAmazon側は都内中心にAmazon Echo POP-UP STOREを開いてEchoの魅力を伝えている。
面白いから人に勧めたくなるんだけど使う機能は限られる。
ほぼ毎日音声で操作しているのは、録画番組のCM飛ばしと、テレビ、エアコンの「オフ」だ。
「オン」にしてもチャンネルを変えたり、録画一覧を見るのを声で操作するのしんどいので通常のリモコンを使っている。
ただ、「オフ」だけに魅力があるか?というとある。
そろそろ寝るかと立ち上がり、あ、エアコンついたままだった。という時に今までなら振り返ってエアコンのリモコンを探し、テーブルの上を見るけどなくてテーブルまで戻り、付近を探してソファーの上にあるのを発見。手にもって、オフを押す。という動作が
去り際に「アレクサ、エアコンオフにして」と言えば消えるのでこれはかなり実用的だ。
ただ、その場合翌日エアコンつけたい時にテーブル探してもリモコンなくてイライラするのだが。
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